本来ならもうすぐ卒業式です。
でも、今年は新コロナウィルスでの休校のため、卒業式は、卒業生と、先生方のみで行う学校が多々あるようです。
親にとっても、我が子の晴れ姿を見ることができないのは、とても残念なことです。
私の教室の生徒さんたちも、「卒業式で歌を歌わないかもしれないので、弾かないかもしれない」「在校生は出席できないので、伴奏できなくなっちゃった」などの報告が多々あります。
本当に残念としか言いようにありません。
しかも今年の中学校3年生は、卒園のときに東日本大震災にみまわれ、卒園式を小規模に実施した、またはしていない年回りの生徒さんだそうです。
何ということでしょう… 言葉もありません。
卒業式の歌といえば、「仰げば尊し」が私の頭の中に浮かんできます。
ファミリーコンサートのときなどに、3月には以前「仰げば尊し」をよく歌っていました。
親子3代で共通した気持ちで歌える歌だったからです。
しかし、卒業式で歌われなくなったため、このところこの曲を知らない方々が増えています。
卒業式で歌われなくなったのは、「歌詞が難しい」歌詞に「わが師の恩」と入っているからでしょうか?
「仰げば尊し」は、明治時代から歌い継がれてきた曲です。
もともとは、アメリカの「Song for the Close of School」という曲だそうです。
その曲に、歌詞をつけたものが「仰げば尊し」です。
私は、小学校の卒業式の練習ではじめで「仰げば尊し」を知ったときに、大人になった気がしてとても、誇らしく思ったことを覚えています。
「仰げば尊し」は、日本語の美しさと卒業式の凛とした空気感を感じさせる曲だと思っています。
もう一つ歌われなくなった理由は、「わが師の恩」にあるのではないかと思っています。
「わが師」とは?先生方がは、「君たちが成長したのは、私達教師のおかげだよ」なんて偉そうだから、歌うのをやめましょうとかんがえたのでしょうか?
「わが師」とは学校の先生だけのことなのでしょうか?
学校で学ぶことは勉強だけではないと思います。
「わが師」とは、色々な遊びを教えてくれた友達もそうですし、社会のマナーを教えてくれたご近所のおじさんおばさんもそうかも知れません。
先生だけでなく、成長を支えてくれた方々はみな「わが師」だと思います。
せっかくの素晴らしい歌なので、ぜひこれからも歌い継いでいってもらいたい歌の一つです。
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